紂の不善や、是くの如くこれ甚だしからざるなり
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子貢曰、紂之不善、不如是之甚也、是以君子惡居下流、天下之惡皆歸焉、
子貢が曰わく、紂の不善や、是(か)くの如くこれ甚だしからざるなり。是(ここ)を以て君子は下流に居ることを悪(にく)む。天下の悪皆な焉(こ)れに帰す。
現代語訳
子貢が言った。殷の紂王は不善だというが、世間で言われているほど殷の紂王が不善であったわけではないのだ。下流…卑しく、悪い所に自分を置いていたので不善の評判が事実以上に広まったのだ。だから君子は下流にいることを嫌うのだ。もし下流にいれば、天下の悪がみなそこに集まってくるのだから。
語句
■下流 天下の下流。卑しく、悪い所。前の章「如し其の情を得ば、則ち 哀矜して喜ぶこと勿かれ。」|次の章「君子の過ちや、日月の蝕するが如し」
現代語訳・朗読:左大臣光永