知はこれに及べども仁これを守ること能はざれば…

■【古典・歴史】メールマガジン
■【古典・歴史】YOUTUBEチャンネル

子曰、知及之、仁不能守之、雖得之、必失之、知及之、仁能守之、不莊以涖之、則民不敬、知及之、仁能守之、莊以涖之、動之不以禮、未善也、

子の曰わく、知はこれに及べども仁これを守ること能(あた)はざれば、これを得ると雖ども必らずこれを失う。知はこれに及び仁能くこれを守れども、荘以てこれに涖(のぞ)まざれば、則ち民は敬せず。知はこれに及び仁能くこれを守り、荘以てこれに涖めども、これを動かすに礼を以てせざれば、未だ善ならざるなり。

現代語訳

先生がおっしゃった。知恵は十分であっても仁を守り失わないことができなければ、人民の支持を一時的に得ても、必ずこれを失う。知恵はこれに十分で仁を守り失わないといっても、威厳ある態度で人民に接しなければ、人民は敬服して従わない。知恵は十分であり仁をよく守り失わず威厳ある態度であっても、人民を動かすのに礼をもってしないと、まだ良いとは言えない。

語句

■守 これを守って失わない。 ■荘 威厳ある態度。荘厳な態度。

現代語訳・朗読:左大臣光永

■【古典・歴史】メールマガジン
【古典・歴史】YOUTUBEチャンネル