子の疾、病なり

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子疾病、子路請祷、子曰、有諸、子路對曰、有之、誄曰、祷爾于上下神祇、子曰、丘之祷久矣、

子の疾(やまい)、病(へい)なり。子路、祷(いの)らんと請う。子の曰わく、諸(こ)れ有りや。子路対(こた)えて曰わく、これ有り、誄(るい)に曰わく、爾を上下の神祇に祷(いの)ると。子の曰わく、丘の祷ること久し。

現代語訳

先生の病気が重くなった。子路は祈りをささげようとして、先生に許可を求めた。先生がおっしゃった。「今祈ることに道理があるか」子路が答えて言うことに「ございます。古のしのびごとに言うことに『汝のことを天の神・地の神に祈る』とございます」先生がおっしゃった。「それなら私は長く祈っている。今更あらためて祈ることも無い」

語句

■病 病が重くなること。 ■祷る 鬼神に祈る。 ■諸れ有りや 祈る道理があるか?と聞いている。 ■誄 しのびごと。人が亡くなった時に、生前の功績をたたえて死を悼む言葉。 ■上下 天地。 ■神祇 「神」は天の神。「祇」は地の神。日本でいう天つ神・国つ神。

現代語訳・朗読:左大臣光永

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