義に近づけば、言復むべし
有子曰、信近於義。言可復也。恭近於禮。遠恥辱也。因不失其親。亦可宗也。
有子曰わく、信、義に近づけば、言(げん)復(ふ)むべし。恭、礼に近づけば、恥辱に遠ざかる。因(よ)ること其の親(しん)を失はざれば、亦(また)宗(そう)とすべし。
現代語訳
有子が言った。人と約束する時、その内容が正義にかなってれば、その言ったことを実践できる。
うやうやしさが礼にかなっていれば、恥辱から遠ざかることができる。人に頼る時、その頼る人を選ぶのを間違えなければ、本当にその相手を尊敬して頼ることができるものだ。
語句
■信 約束を守る徳。 ■義 正義にかなっていること。■言 ■復む 実践し行うこと。■恭 うやうやしさ。 ■礼 ■恥辱 恥をかくこと。■因 身を寄せること。 ■親 ■宗 尊ぶこと。
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