以て爾が隣里郷党に与えんか

原思爲之宰、與之粟九百、辭、子曰、毋、以與爾鄰里郷黨乎、

原思、これが宰(さい)たり、これに粟(ぞく)九百を与う。辞す。子の曰わく、毋(な)かれ、以て爾が隣里郷党に与えんか。

現代語訳

清貧で知られる源思が、魯の大臣であった時、九百の粟を与えられた。源思は辞退した。先生がおっしゃった。「辞退すべきではなかった。それをお前の隣近所に与えればよかったではないか」

語句

■原思 孔子の門人。姓は原、名は憲、字は子思。清貧の人。『平家物語』「大原御幸」に名が見える。 ■宰 家老や代官。 ■隣里郷党 五戸を隣。二十五戸を里、一万二千五百戸を郷、五百戸を党といった。ここでは隣近所という程度の意味。

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現代語訳・朗読:左大臣光永