法語の言は、能く従うこと無からんや

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子曰、法語之言、能無從乎、改之爲貴、巽與之言、能無説乎、繹之爲貴、説而不繹、從而不改、吾末如之何也已矣、

子の曰わく、法語の言は、能く従うこと無からんや。これを改むるを貴しと為す。巽与(そんよ)の言は、能く説(よろこ)ぶこと無からんや。これを繹ぬるを貴しと為す。説びて繹ねず、従いて改めずんば、吾れこれを如何ともする未(な)きのみ。

現代語訳

先生がおっしゃった。理にかなった正論には誰もが従うだろう。しかし、従うだけでなく、自分の過失を改めるのが大切なのだ。ものやわらかな言葉には、誰でも喜ばずにいられない。だが、喜ぶだけでなく真意をたずねることが大事なのだ。喜ぶだけで真意をたずねず、従うだけで自分の過失を改めないのでは、私はこういう者をどうすることもできない。

語句

■法語の言 理にかなった正論。はっきりと相手の過失を指摘する言葉。 ■巽与の言 ものやわらかな言葉。やんわりと間違いを指摘する言葉。

現代語訳・朗読:左大臣光永

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