紫の朱を奪うを悪む

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子曰、惡紫之奪朱也、惡鄭聲之亂雅樂也、惡利口之覆邦家者、

子の曰わく、紫の朱を奪うを(くに)悪む。鄭声(ていせい)の雅楽を乱るを悪む。利口の邦家を覆すを悪む。

現代語訳

先生がおっしゃった。紫は間色なのに、正色である朱の地位を奪っているのが憎い。鄭の国の淫らな音楽が、正統な雅楽を乱しているのが憎い。口達者な者が国家をひっくり返すのが憎い。

語句

■紫・朱 服装の色。「紫」は間色で「朱」は正色。それなのに紫のほうがみばえがいいので、地位が高いことをあらわすことになってしまった。という理屈。 ■鄭声 鄭の国の音楽。淫らで低俗。

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現代語訳・朗読:左大臣光永

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