鄙夫は与に君に事うべけんや

子曰、鄙夫可與事君也與哉、其未得之也、患得之、既得之、患失之、苟患失之、無所不至矣、

子の曰わく、鄙夫は与(とも)に君に事(つか)うべけんや。其の末だこれを得ざれば、これを得んことを患(うれ)え、既にこれを得れば、これを失わんことを患(うれ)う。荀(いやし)くもこれを失わんことを患うれば、至らざる所なし。

現代語訳

先生がおっしゃった。つまらない男とは一緒に君にお仕えすることはできないよ。そういう者は地位や俸禄をまだ得ていないなら得ようと思い悩み、すでに地位や俸禄を得ているなら、これを失うことを思い悩む。もし失うことを思い悩むなら、どんな非道いことだって、やるだろう。

語句

■鄙夫  つまらない男。知恵・品位の欠けている男。 ■之 地位や俸禄。

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現代語訳・朗読:左大臣光永