原壌、夷して俟つ

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原壌夷俟、子曰、幼而不孫弟、長而無述焉、老而不死、是爲賊、以杖叩其脛、

原壌、夷して俟(ま)つ。子の曰わく、幼にして孫弟(そんてい)ならず、長じて述(の)ぶること無く、老いて死せず。是れを賊と為す。杖を以て其の脛(はぎ)を叩(う)つ。

現代語訳

先生の幼馴染の原壌が、孔子が来ると聞いて、あぐらをかいて待っていた。先生がおっしゃった。「幼い時は年長者への礼儀もわきまえず、大きくなってもこれといった善いこともせず、年取ってしかも死んでいない。こういうのを泥棒と言うのである!」

先生は杖でもって原壌の脛を叩いた。

語句

■原壌 孔子の幼馴染。母が死んだ時木に登って歌った。 ■夷 うずくまって。あぐらをかいて。立膝で。 ■俟 待つ。 ■孫弟 年長者に仕えること。 ■述ぶること無し 称すべき善行が無いこと。

現代語訳・朗読:左大臣光永

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