子路、子羔をして費の宰たらしむ

子路使子羔爲費宰、子曰、賊夫人之子、子路曰、有民人焉、有社稷焉、何必讀書、然後爲學、子曰、是故惡夫佞者、

子路、子羔(しこう)をして費(ひ)の宰(さい)たらしむ。子の曰わく、夫(か)の人の子を賊(そこな)わん。子路が曰わく、民人あり、社稷あり、何ぞ必ずしも書を読みて然る後に学と為さん。子の曰わく、是の故に夫(か)の佞者(ねいじゃ)を悪(にく)む。

現代語訳

子路が相弟子の子羔を推薦して、費の土地の取締役にした。先生がおっしゃった。「今回の就任は、あの者をだめにしてしまうだろう(勉強がおろそかになるから)」。

子路が言った。「位の無い人もあれば位のある人もあります。土地の神もあれば穀物の神もあります。(実務を通していろいろ経験することもあるでしょう)書物から学んだことだけを学問とするのは、いかがなものでしょう」

先生がおっしゃった。「これだから口先の達者な者はいやなんだ」

語句

■子羔 子路の相弟子。高柴のあざな。 ■費 土地の名前。 ■宰 取締役。 ■賊なう だめにする。 ■民人 「民」は位の無い人。「人」は位のある人。 ■社稷 「社」は土地の神。「稷」は穀物の神。■佞者 口のうまい者。

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現代語訳・朗読:左大臣光永