我れ其の両端を叩いて竭くす

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子曰、吾有知乎哉、無知也、有鄙夫問於我、空空如也、我叩其兩端而竭焉、

子の曰わく、吾れ知ること有らんや、知ること無きなり。鄙夫あり、来たって我れに問う、空空如たり。我れ其の両端を叩いて竭(つ)くす。

現代語訳

先生がおっしゃった。私は物事を知っているだろうか。知りはしないのだ。だが、たとえばここに凡庸な男があって、私のもとに来て質問したとする。その男が愚かで何も知らない者でも、私はすみずみまで叩くように、道理のすべてを挙げて丁寧に、余す所なく答える。世間の人は私のこの態度を見て、物事を知っていると思うのだろう。

語句

■鄙夫 凡庸な男。 ■空空如 愚かで何も知らない様子。 ■両端 全部。すみずみまで。 ■竭くす 余す所ないこと。

現代語訳・朗読:左大臣光永

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