顔回なる者あり、学を好む

哀公問、弟子孰爲好學、孔子對曰、有顔回者好學、不遷怒、不貳過、不幸短命死矣、今也則亡、未聞好學者也、

哀公問う、弟子、孰(たれ)が学を好むと為す。孔子対(こた)えて曰わく、顔回なる者あり、学を好む。怒りを遷(うつ)さず、過ちを弐(ふた)たびせず。不幸、短命にして死せり。今や即ち亡し。未だ学を好む者を聞かざるなり。

現代語訳

哀公が質問された。お弟子さんの中で、誰が(人格修養の)学問を好みますか。孔子が答えておっしゃることに、顔回なる者がありました。学門を好みました。怒りにまかせた八つ当たりはせず、過ちは二度と繰り返しませんでした。不幸にも短命で死にました。今や顔回はいません。私は顔回ほど学問を好む者を、いまだ聞いたことがありません。

語句

■哀公 魯の君。■顔回 孔子の愛弟子顔淵。■怒りを遷す 腹立ちまぎれに怒りちらすこと。 ■短命 顔回は32歳で死んだとも41歳でとも。

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現代語訳・朗読:左大臣光永