由や、勇を好むこと我れに過ぎたり

子曰、道不行、乘桴浮于海、從我者其由與、子路聞之喜、子曰、由也好勇過我、無所取材、

子の曰わく、道行われず、桴に乗りて海に浮かばん。我れに従わん者は、其れ由なるか。子路これを聞きて喜ぶ。子の曰わく、由や、勇を好むこと我れに過ぎたり。材を取る所なからん。

現代語訳

先生がおっしゃった。この国では道が行われない。いっそ筏に乗って海に浮かぼうか。その時私に従ってくる者は…まあ、由くらいだろうね。子路はこれを聞いて、数ある弟子の中でも先生が自分を名指しされたことを喜んだ。そこで先生はおっしゃった。由や、お前は勇敢さでは私以上だが、分別が足りない。

語句

■由 孔子の門人子路の名。 ■材 道理を取り計らう分別。または筏の材料。

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現代語訳・朗読:左大臣光永