儀の邦人、見えんことを請う

儀封人請見、曰、君子之至於斯也、吾未嘗不得見也、從者見之、出曰、二三子、何患於喪乎、天下之無道也久矣、天將以夫子爲木鐸、

儀の邦人、見(まみ)えんことを請う。曰わく、君子の斯(ここ)に至るや、吾れ未だ嘗て見ることを得ずんばあらざるなり。従者これを見(まみ)えしむ。出でて曰わく、ニ三子、何ぞ喪(そう)することを患(うれ)えんや。天下の道なきや久し。天将(まさ)に夫子を以て木鐸(ぼくたく)と為さんとす。

現代語訳

儀という名の村の国境の役人が、孔子に会いたいと願った。役人は言った。「君子がここに来た時には必ず私はお会いすることにしています」

孔子の従者が孔子を役人に引き合わせた。役人は孔子と会って、話して、また出てきてから言った。「お弟子さんたち、どうして師が位を追われたことを悲しまれるのですか。天下に道が失われてから久しいです。天はまさに先生を木鐸のように、文化的指導者とするでしょう」

語句

■儀の邦人 儀という村の国境の役人。「儀」は衛の村。 ■木鐸 舌が木でできた鐘。孔子が文化的指導者になることをあらわしている。

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現代語訳・朗読:左大臣光永