人にして信なくば、其の可なるを知らず

子曰、人而無信、不知其可也、大車無輗、小車無軏、其何以行之哉、

子曰わく、人にして信なくば、其の可(か)なるを知らざるなり。大車(たいしゃ)輗(げい)なく、小車(しょうしゃ)軏(げつ)なくば、其れ何を以て之を行らんや。

現代語訳

先生がおっしゃった。人に信義がなければ、私はどうしてそれでいいのか、わからない。大車に輗(げい)が無く、小車に軏がないようなもので、どうやってこれを走らせるというのか。そんなふうに人間も、信義が無ければ何事も行うことが出来ない。

語句

■信 信義。言行が一致して嘘が無いこと。 ■大車 重いものを載せる車で牛に牽かせ、二本の轅(えん。ながえ)で牛と荷台をつないだ。二本の轅は前方のゲイ【車+兒】で連結させる。■小車 人が乗る車で馬に牽かせる。馬と車は一本の轅で結ばれる。 ■輗 げい。大車の二本の轅を連結する部分。 ■軏 げつ。小車の轅の端が弧状に曲がったもの。衡(よこぎ)をひっかけて馬につける。

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現代語訳・朗読:左大臣光永