直きを挙げて諸れを枉れるに錯けば則ち民服す

哀公問曰、何爲則民服、孔子對曰、舉直錯諸枉、則民服、舉枉錯諸直、則民不服、

哀公問うて曰わく、何を為さば則ち民服せん。孔子対(こた)えて曰わく、直(なお)きを挙げて諸(こ)れを枉(まが)れるに錯(お)けば則ち民服す。枉(まが)れるを挙げて諸(こ)れを直きに錯(お)けば則ち民服せず。

現代語訳

哀公が質問しておっしゃった。何をなせば民が服従するだろうか。孔子が答えて言った。正しい人を採用し、よこしまな人を切り捨てれば、民は服従します。逆によこしまな人を採用し正しい人を切り捨てるなら、民は服従しません。

語句

■哀公 魯の君主。名を蒋という。『論語』では君主に語りかけるときは「孔子曰わく」となる。これにより君子への敬意をあらわしている。 ■直き 正しい人々。 ■挙ぐ 採用する。取り立てる。 ■枉れる 邪な人々。 ■錯く 捨て置く。用いない。

前の章「言に尤寡なく行に悔なければ、禄は其の中に在り」|次の章「民をして敬忠にして以て勧ましむるには、これを如何

現代語訳・朗読:左大臣光永